何か先週と今週はNHKのブラタモリで北九州をやるみたいなので、ついつられて私も地元北九州の、さらに地元駅である「折尾駅」周辺をブラついてみました。
折尾は人口およそ25万人の八幡西区にある街です。
区役所のある副都心「黒崎」より西に位置していて、博多まで特急で30~40分、小倉まで鈍行でも30分くらい。アクセスのよい街です。
市民ならみんな知っていますが、全国区の地名かというと、ちと厳しい。
私の知っている文献(というか漫画)での登場も、松本零士の「銀河鉄道999」で地球そっくり惑星で登場する「男おいどん」のようなキャラクターが一言「実家は折尾の方なんよ」と言っただけ。
そんな折尾ですが、ブラタモリで出てきた切通も折尾を通っていますし、石見神楽を源流とした折尾神楽も昭和45年から続いていますし、何より周辺には、共立大学(スポーツが有名。SBHの馬原投手や広島の大瀬良投手を輩出)、九州女子大学、産業医科大学、県立東筑高校、自由が丘高校、愛真高校、さらには隣接の若松区に「北九州学術研究都市」などを擁する学園の街、若者の街です(高齢化率全国No,1の北九州市では珍しい!)。
ひょっとすると「かしわめし」でご存じの方も多いかもしれません。
折尾の名物です。今でも駅ホームにかしわめしの駅弁売りが立っています。
かしわうどんも有名ですが、これは北九州市全体での名物と言えます。
素朴な味わいです。
出汁は自己主張しすぎることもなく、かしわの甘辛さを引き立てています。
麺は、柔過ぎず硬すぎず、ちょうどいいくらいのコシでのど越し良好。
ちなみに立ち食いうどん店について、東筑軒さんは黒崎駅と折尾駅。小倉駅は北九州駅弁さんなどがやっているようです。
で、折尾駅です。
明治24年の初開業時は別の場所だったらしいのですが、明治28年、現在地に日本初の立体交差駅(鹿児島本線と筑豊本線)として開業しました。老朽化と周辺再開発のため令和3年に現在の駅が開業しました。
駅構内や前広では、再開発前の遺構を見ることができます。
写真の2本の柱や腰掛は旧駅舎から引き継いだものです。それは、古い良い物を残したいという地元の人々の熱い想いを、JRと行政が受け止めて実現したようです。
人々の記憶といいますか、どれほどの人々と、その想いを、残された遺構たちは見守ってきたのでしょうね。そしてこれからも見守り続けることでしょう。
そのことが今回の花と思います。
では、また。