bottibottiの日記

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ぶらり散歩道の花 ① 北九州市 小倉

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小倉都心部

小倉は不思議な街です。

その昔、知り合いの市の職員さんも「なんでもアリの街」なんて言っていました。

都会のようで田舎のようで、近代建築もあればレトロな街並みも・・・

今回は、そんな北九州市小倉をぶらりと散歩してきました。中でも、その都心部の街並みについてご紹介します。

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都心のオアシス勝山公園

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公園の花壇にはきれいな花が

 

小倉は、人口およそ93万人の政令市、北九州市の都心と位置付けられています。

その歴史は、関ケ原の戦いの後、豊前の国へ入国した細川忠興公が、この地に城を築くことから始まりました。

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小倉城

現在は堂々たる破風を備えた美しい天守閣が再建されています。ですが当時、破風はなく層塔式南蛮造の天守だったと言います。古写真などは残っていませんが、岡山の津山城によく似ていたという話が残っているため、現在の姿から破風をとった形だったのではと想像できます。(津山城の古写真は残っています)再建にあたり、美しく見せようという意匠があって破風をつけたのではとも想像します。また天守や塀には鉄砲狭間がなく、細長い矢狭間で統一されているところも、そういった意匠なのではないかと思います。(あくまで個人の考察です)

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矢狭間で統一?

石垣は往時のものが残っています。

本丸付近には鏡石のような大きな石をふんだんに使って藩主の権威を表しています。打込接(うちこみはぎ)のようで、角は算木積。ということは、水はけも良く、角のところは力の分散によって強度も高いということになります。そのため「はらみ」などは見当たらず、崩れることもなく、今も往時の姿を見せてくれているのでしょう。

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石垣

天守閣登頂は有料ですが、本丸は無料の公園になっています。

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本丸にある宮本武蔵佐々木小次郎の像。小次郎はイケメン?

本丸は、大正時代まで陸軍第十二師団の司令部があり、その正門が残されています。明治の文豪「森鴎外」は軍医部長として小倉にも勤務していましたから、ここを何度も通ったことでしょう。

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赤レンガの正門

さて、小倉城の側には現代アートのような外観を誇る複合商業施設「リバーウォーク北九州」があります。

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リバーウォーク北九州

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入口にはカバのモニュメントが・・・何故?

実は、明治維新後、小倉は福岡県ではなく、しばらくの間、小倉県でした。その県庁跡地はリバーウォーク北九州の道向かいにあり、現在はおしゃれなコーヒーショップになっています。

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小倉県庁跡

県庁跡地の近くにある「常盤橋」。

北九州市が平成七年に架けた木造の橋です。

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常盤橋

今時、何故に木造?という疑問も湧いてきますがきますが、東京の日本橋のように、この橋が「長崎街道」の基点だったため、昔の風情を再現したものです。

長崎街道は、江戸時代に整備された脇街道の一つで、およそ224km、25の宿場町で結ばれていました。当時貴重な「砂糖」を運んだ道としても有名ですが、人でいうならドイツ人医師「シーボルト」も江戸参府の際通った道として記録が残っています。また。将軍吉宗公の時代、本当に珍しかった「象」も謁見のため通って行った道です。

 

さて、常盤橋から東側には小倉駅があります。

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小倉駅 南(小倉城)口

新幹線、鹿児島本線日豊線、それに北九州モノレールが乗り入れています。

駅ビルには商業施設やホテルがあって、小倉の顔とも言えるでしょう。

そして北口地区には、北九州市のビジネス・コンベンションの拠点として急速に再開発された街並みが広がっています。

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小倉駅の北口側

ここには、国際会議場、展示場、サッカーのスタジアムや大型ホテルなどが集積しています。

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北九州国際会議場

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西日本総合展示場 新館・本館

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ミクニワールドスタジアム北九州

北口地区の対岸には日本製鉄の工場があります。

ここは、旧住友金属の工場で、「戦艦大和」の主砲を造ったと聞いています。

住金さんは当時から特殊鋼に定評があり、その技術がなければ造れなかったとも聞いています。

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何か、映画に出て来るような・・・

そして、北九州市の台所といえば、旦過市場です。

もうすぐ再開発されるそうなので、風情ある今の姿はそろそろ見納めなのでしょう。

多くの商店が並び、テレビ番組も数多く取材に来ています。

ぶらっとお店に入って、なにかおいしい発見があるかもです。

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旦過市場

今回はコロナでもあり、各施設や商店内には入りませんでしたから、街の面影だけのご紹介です。いつかまた、あんな人、こんな店など紹介できればいいなと思っていますが、それにしても、小倉の街並みの多様性はお伝えできたのではないかと思います。

古いものと新しいものが、出会い、息づく街。それが小倉の魅力の一つであり、今回の散歩で見つけた花だと思います。

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神嶽川の眺め

では、また。